研究情報の公開(オプトアウト)
エコチル調査8歳学童期総合健診にご協力いただき、ありがとうございます。健診の血液データ(総IgE抗体、特異的IgE抗体)を用いた研究について、山梨大学医学部倫理委員会の承認が得られましたので、以下の通りお知らせいたします。
情報の利用目的等が具体的に決まりましたので、国の定める「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」に基づき、研究が実施されることについて参加者の皆さんにお知らせしますとともに、使用を拒否できる機会を設けさせていただきます(このような手法を「オプトアウト」といいます)。
研究への協力を希望されない場合は最後に記載した問い合わせ先までご連絡ください。不参加を申し出られた場合でも、何ら不利益を受けることはありません。
山梨大学大学院総合研究部附属出生コホート研究センター
センター長 篠原 亮次
「アレルギー性鼻炎症状と空中抗原への多重感作・内分泌代謝因子の関連」
研究実施のお知らせ
1. 研究の対象となる方
「子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)」、「エコチル調査8歳学童期総合健診」「アレルギー性鼻炎症状の分子メカニズム解明」に参加し、血液検査の実施とアンケート調査に回答されたお子さんとそのお母さん
2. 研究期間
研究機関の長の許可日 ~ 2027年12月31日
3. 試料・情報の利用及び提供を開始する予定日
利用開始予定日:2026年1月1日
4. 研究の目的
日本の花粉症(季節性アレルギー性鼻炎)の中で最も患者さんが多いのは、春先のスギ花粉症ですが、ヒノキ・カモガヤ・ブタクサ・ハンノキ・ヨモギなど、他の季節にも花粉症の症状がある患者さんがいます。一般的に花粉症はひとつの植物から始まり、徐々に原因となる植物が増えていくと考えられています。たくさんの植物に反応することは、花粉症の発症および症状が重くなる(重症化)リスクがあるだけでなく、口腔アレルギー症候群などの合併もしやすくなるといわれています。
また、花粉症の発症や症状の重さと、糖尿病、高コレステロール血症、甲状腺機能異常などとの関連が研究されてきましたが、まだはっきりわかっていません。アレルギーは親子で遺伝する可能性もあり、お母さんとお子さんが反応する植物の種類や数は一致しやすいといわれていますが、お母さんの花粉症がお子さんにどれだけ影響するかはまだはっきりわかっていません。
この研究の目的は、花粉症の発症および重症度と、どの植物に反応するか(感作プロファイル)やホルモン値との関連を明らかにすることです。これらが明らかになることで、将来の発症予防や重症化予防につながる可能性があります。
5. 研究の方法
① 「エコチル調査8歳学童期総合健診」のお子さんとお母さんの血液を用いて、新たに、複数のアレルゲンに対する特異的IgE抗体の値を測定します。
② 「アレルギー性鼻炎症状の分子メカニズム解明」のお子さんとお母さんのアレルギー性鼻炎の症状に関するアンケート調査の結果を用いて、血液検査結果との関連を調査します。お子さんとお母さんにおいてそれぞれ別々に、血液検査結果(今までの研究での測定結果も含む)と症状の関連を調べます。お母さんとお子さんの血液検査結果(今までの研究での測定結果も含む)の関連を調べます。
6. 研究に用いる試料・情報の項目
情報:性別、年齢、身長、体重、アレルギー性鼻炎症状に関するアンケート調査結果
試料:お子さんとお母さんの血液
今回新たに測定する項目
総IgE抗体、特異的IgE抗体(スギ・ヒノキ・ハンノキ・ブタクサ・カモガヤ・ヨモギ・カナムグラ・ヤケヒョウヒダニ)
以前の測定結果を利用する項目
8歳学童期総合健診の総コレステロール値・グリコアルブミン値・甲状腺刺激ホルモン値
母子に対する妊娠中からのエコチル本体調査の情報
山梨大学医学部キャンパスでおこなった花粉観測結果(スギ、ヒノキ)
7. 外部への試料・情報の提供
該当なし
8. 研究組織
【研究責任者】
山梨大学医学部 耳鼻咽喉科・頭頸部外科学講座 教授 櫻井 大樹
【分担研究者】
山梨大学医学部 耳鼻咽喉科・頭頸部外科学講座 病院准教授 松岡 伴和
同上 臨床助教 島村 歩美
同上 臨床助教 渡邉 大輔
山梨大学大学院総合研究部医学域疫学・環境医学講座 准教授 三宅 邦夫
山梨大学大学院総合研究部附属出生コホート研究センター センター長 篠原 亮次
同上 特任教授 山縣 然太朗
同上 特任講師 小田和 早苗
同上 特任助教 久島 萌
同上 特任助教 由井 秀樹
9. 試料・情報の管理について責任を有する者
山梨大学医学部 耳鼻咽喉科・頭頸部外科学講座 教授 櫻井大樹
山梨大学大学院総合研究部附属出生コホート研究センター センター長 篠原 亮次
10. 個人情報の取扱いについて
研究者等は、研究対象者の個人情報保護について、適用される法令、条例を遵守します。また、研究対象者の個人情報およびプライバシー保護に最大限の努力を払い、本研究を行う上で知り得た個人情報を漏らすことはありません。検体の委託時や、研究結果を発表する際にも個人を特定できる情報を使用することはなく、測定に使用された検体はシーメンスヘルスケアダイアグノスティクス株式会社にて適切に破棄されたことを確認します。
11. 利益相反について
外部との経済的な利益関係等によって、公的研究で必要とされる公正かつ適正な判断が損なわれる、又は損なわれるのではないかと第三者から懸念が表明されかねない事態を「利益相反」と言います。
本研究は、山梨大学が管理する研究費(法人運営費)を用いて実施します。
また、本研究における血液検査の測定は、耳鼻咽喉科・頭頸部外科学講座がシーメンスヘルスケアダイアグノスティクス株式会社と委託研究契約を結び、同社が測定費用を負担しておこないます。ただし、シーメンスヘルスケアダイアグノスティクス株式会社は、本研究の計画・実施・解析・報告には関与しません。
責任者及び分担研究者の利益相反については、山梨大学医学研究利益相反審査委員会に申告し、適切に審査されています。
12. お問い合わせ等について
本研究に関してご質問等がありましたら、下記の連絡先までお問い合わせください。ご希望により、他の研究対象者の個人情報および知的財産の保護に支障がない範囲内で、研究計画書や関連資料を閲覧することが出来ますのでお申し出ください。
また、本研究に試料・情報が用いられることについてご了承いただけない場合は研究対象としませんので、下記の連絡先までお申し出ください。その場合でも不利益が生じることはありません。
<照会先および研究への利用を拒否する場合の連絡先>
研究責任者 山梨大学大学院 耳鼻咽喉科・頭頸部外科学講座 教授 櫻井 大樹
〒409-3898
山梨県中央市下河東1110
山梨大学大学院 耳鼻咽喉科・頭頸部外科学講座
Tel:055-273-6769 Fax:055-273-9670